〝筆〟の中に絵がある
創作の場において、イメージを具体的に表現する方法の一つとして、筆は頭脳であり、武器でもあったりする。
それは究極かつ最強の道具といえる。
筆の持つ威力は繊細にして大担、 その使用範囲は両極に適合し、
筆によるクレイジングは、油彩画のマチエールを際立たせるのを容易にする。
一言で言えば、それは“カンヴァスの中に絵がある”という慨念を超えて、“筆の中に絵がある”と私自身そう思っている。
故に、制作の開始から完成まで5工程を必要とするならぱ、絵の具をカンヴァスに塗り込んでいく過程では、
“厚塗りを薄く仕上げる” “薄塗りを厚く仕上げる”
この矛盾に満ちた工程をすんなりと筆は受け入れさせてくれる。
とくに人物画の場合、筆によるこの作業には不可欠といえる。
絵が完成に近づくにつれ、より困難さを極めるが、反面、筆の魅力は微妙なグレイジングによる
見えないものへの想像の具現化を可能にする事が出来るのである。
筆は或るときは愚作を生み、又傑作を誕生させる“魂の筆”といえるのかもしれない。
“浪漫の王道・新古典回帰”
作家・評論家の故・室伏哲郎氏、美術ジャーナリストの金子美樹氏、両氏による寄稿文をご紹介させていただきます。
現代に蘇るネオクラシシズム
文:室伏哲郎(美術評論家)
以前、月間美術「現代美人画」特集にも登場した村山直儀画伯は、日本の現代美人画、肖像画の新しい人気作家であるとともに、デッサンの妙にかけては、巨匠小磯良平以来の天才的名手といわれる。
村山氏は、“主観によって事実を歪めない”正確無比な高度の描画力をもつ繊細な具象派であると同時に、背景を大胆かつアブストラクトリイに活性化することによって、画面にドラマチックともいえる生気を吹き込む抽象派作家の反面をもつ・・・・・
マチエールの魔術師
文:室伏哲郎(作家・評論家)
「存在するものを想像で歪めない」リアリズムと「理想主義が優美な影を落とす」ロマン主義を融合させる造形は稀である。Naoyoshi Murayamaは、その精緻華翼で夢溢れる写実をカンヴァスにヴィヴィッドに創造できる希有の才腕のアーティストである・・・・・
一瞬の美を永遠に
-村山直儀作品の魅力- ジャーナリスト・金子美樹
私たちが村山直儀の作品世界に惹かれるのはなによりもその踵勁感に満ちた表現にあろう。数多く積んだ速写の修練を思わせる群馬の疾走図、 想像力と写実力が結ぴついた武者たちの戦いの場面、 ポリショィバレエ団に取材した華腿なるプリマたちの舞。 時に男性的な力強さを、時に優雅な女性美の極致を、と自在に描き切って見せる・・・・・
村山直儀作品紹介
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2022年制作作品
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2021年制作作品
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義経ロマン Scenes from the Life of a Legendary, Tragic Hero, MINAMOTO no Yoshitsune
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戦国ロマンシリーズ Series of Historic Romance in the Age of Civil Wars
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人物画 Ⅰ Portrait I
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人物画 Ⅱ Portrait II
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クラシックバレエ Ⅰ Classical Ballet I
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クラシックバレエ Ⅱ Classical Ballet II
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疾走する馬 Galloping Horses
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馬の群像 Herd of Horses
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裸婦 Female Nudes
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幸福の森 Happy Forest
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